大動脈ステントグラフト留置における術前評価と術中画像誘導をする統合支援システムの開発
1. 背景・目的
ステントグラフトとは大動脈瘤径の拡張を防ぐためにグラフトを挿入しステント骨格で抑えるデバイスである.合併症を回避するための血流の温存には分岐部に対するステントグラフトの位置と回転を正確にコントロールする必要がある.ステントグラフトの位置についてはシース挿入時の前後方向の移動量により決まり,また回転量については挿入前のシースへのステントグラフトの装填角度に依存する.本研究ではステントグラフトの正確な留置を支援する統合システムの開発を目的とする.
2. 方法
(a)体外式評価シミュレータ: ステントグラフト内部にセンサを4カ所(先端1点, グラフトの周方向に3点)に取り付け,6DoFの情報をトラッキングする.これらが作る三角形の姿勢からステントグラフトの回転角度を算出し,評価する.